地平線の彼方へ
自分用UPブログ。 空気の読めない方はお帰り頂く事をお薦めします。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


幾許かの平和と呼ばれる光 其の影には常に悲惨な争いがあった
葬列に参列する者は 皆一様に口数も少なく
雨に濡れながらも 歩み続けるより他にはないのだ……

瞳を閉じて暗闇(闇)に 吐息を重ねる
そっと触れた温かな光は 小さな鼓動
否定接続詞(Mais)で綴じた書物(紙)が 歴史を操る
そっと振れた灼かな光は 誰かの『焔』…

気付けば道程は 常に苦難と共にあった
耐えられぬ痛みなど 何一つ訪れないものさ…

歓びに咽ぶ白い朝 哀しみに嘆く黒い夜
我等が歩んだ此の日々を 生まれる者に繋ごう…
瞳に映した蒼い空 涙を溶かした碧い海
我らが愛した此の世界(場所)を 愛しい者に遺そう……

嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 煌めく砂が零れても…
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 愛した花が枯れても…
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 契った指が離れても…
嗚呼… 朝と夜 を繰り返し ≪生命≫(人)は廻り続ける……

美しい『焔』(光)を見た 死を抱く暗闇の地平に
憎しみ廻る世界に 幾つかの『愛の詩』を灯そう…

何れ程夜が永くとも 何れは朝が訪れる――

独りで寂しくないように ≪双児の人形(La poupee)≫を傍らに
小さな棺の揺り籠で 目覚めぬ君を送ろう…
歓びに揺れたのは≪紫色の花≫(Violet) 哀しみに濡れたのは≪水色の花≫(Hortensia)
誰かが綴った此の詩を 生まれぬ君に贈ろう……

歴史が書を創るのか 書が歴史を創るのか
永遠を生きられない以上 全てを識る由もなく
朝と夜の地平を廻る 『第五の旅路』
離れた者が再び繋がる日は 訪れるのだろうか?

懐かしき調べ 其れは誰の唇か──
嗚呼…≪物語≫(Roman)を詩うのは……

(其処にロマンは在るのかしら…?)
スポンサーサイト
見えざる腕
見えざる腕

眠れぬ宵は路地裏の淫らな牝猫(chatte)に八つ当たりして…
嗚呼…見えざるその腕で首を絞める…
≪夢幻影≫(fantome de reve)壊れゆく自我(ego)の痛み…

狂えぬ酔いは屋根裏の小さな居城(chateau)を転げ回る…
嗚呼…見えざるその腕の灼ける痛み…
≪幻肢痛≫(Fantome de douleur)安酒をあびて眠る…

『…Alvarez将軍に続け!』

黄昏に染まる古き獣の森に…戦場で出会った二人の男…
金髪の騎士(Laurant)…赤髪の騎士(Laurant)…
争いは廻り…屍を積み上げる…
加害者は誰で…被害者は誰か?
斜陽の影に刃は緋黒く煌めいて──

片腕と共に奪われた彼の人生(sa vie)
仕事は干され恋人は出ていった…
何もかも喪った奪われた最低な人生(la vie)
不意に襲う痛みに怯える暮らし……

『大抵の場合(le plus, souvent)…貴方はうなされ殴るから…
私は…この侭じゃ何れ死んでしまうわ…
さよなら(Au revoir)…貴方を誰より愛してる…
それでも…お腹の子の良い父親(pere)には成れないわ……』

葡萄酒(du Fine)…発泡葡萄酒(du Champagne)…蒸留葡萄酒(de l'eau-de-vie)…
嗚呼…眠りの森の静寂を切り裂き…また奴が現れる──

馬を駆る姿…正に 悪夢 …赤い髪を振り乱して…振う死神の鎌…
首を刈る姿…正に 風車 …緋い花が咲き乱れて…奮う精神の針…
闇を軽るく纏った──

夢から醒めた現実は 其れでも尚も悪夢(ゆめ)の中
故に…その後の彼の人生は 酒と狂気…廻る痛みの中
左の頬に十字傷 赤く燃える髪に鳶色の瞳(め)
奴を…殺せと腕が疼くのだ 『見えざる腕』が疼くのだ……

誰が加害者で…誰が被害者だ…死神を搜し葬ろう……

『…殺してくれる!』

騎士(chevalier)は再び馬に跨がり…時は黙したまま世界を移ろう──
異国の酒場で再び出逢った二人の男(Laurant)…

隻眼にして隻腕 泥酔状態(アル中)にして陶酔状態(ヤク中)
嗚呼…かつての蛮勇 見る影も無く……

不意に飛び出した 男の手には黒き剣(epee Noir)

「退け…」

周囲に飛び散った液体(sang) まるで葡萄酒(pinot noir)

「何者だ貴様――うっ!ぐあぁぁぁ!!」

刺しながら…供された手向けの花の名──「こんばんわ」(bonsoir)

「こんばんわ…(bonsoir...)」

抜きながら…灯された詩の名──「さようなら」(Aurevoir)

「さようなら…(Aurevoir...)」

「はははははは…」

崩れ落ちた男の名はLaurant…走り去った男の名はLaurencin…
もう一人のLaurantは…唯…呆然と立ち尽くしたまま……

誰が加害者で…誰が被害者だ…犠牲者ばかりが増えてゆく…
廻るよ…廻る…憎しみの風車が…躍るよ…躍る…焔のように…
嗚呼…柱の陰には…少年の影が…鳶色の瞳で…見つめていた……

『嗚呼…人生は儘ならぬ…。
 されど…この痛みこそ…私の生きた証なのだ…!』

復讐劇の舞台を降ろされ…男は考えはじめる…
残された腕…残された人生…見えざるその意味を──

杯を満たした葡萄酒…その味わいが胸に沁みた……

(其処にロマンは在るのかしら…?)
呪われし宝石
呪われし宝石

「失敗(ヘマ)すんじゃねぇぞ…Laurencin」
「はっ!お前こそな…Hiver」

母なる大地が育んだ奇蹟 世界最大と謳われし貴石
30ctの赤色金剛石(Trente carat, diamant rouge.)
所有者を変え渡り歩いた軌跡 特典は予約済みの鬼籍
30ctの『殺戮の女王』(Trente carat, Reine Michele.)

鎖された硝子(verre) 優雅に眠る宝石(pierre) 過ぎ去りし日の夢の中
厳格なる幻喪(deuil) 傳かざる矜持(orgueil) 死神さえも腕の中
『彼女』こそが女王(reine) 抗う者は皆無 檻の外へは逃がさない……

狡猾な少女(fille) 影と踊った老婆(vieille) 幾つもの首を彩った
派手な娼婦(courtisane) 泥に塗れた王妃(reine) 幾つもの首を刈穫った
廻り巡る情景(scene) 色鮮やかな幻夢 喪うまでは逃がさない……

【祝い】が【呪い】に変わる 運命の皮肉
『彼女』の誕生にまつわる 知られざる≪物語≫(Roman)

男は掘った 薄暗い穴を 墓穴と知らずに
男は掘った 奈落へと至る 洞穴と知らずに

鎖された闇の中で 運命(永遠)に抱かれ
寝食さえも忘れて 掘った
灯された詩の中で 躍るように
侵蝕された歯車 斯くて狂ったように廻り(Et il tourne follment)……

──男を誘う不思議な霧…
眼前に現れたのは かつて見た事の無い美しき原石
その魔力に引き寄せられるかのように 男は震える手を伸ばした……

【幸運】(bien chance)…嗚呼…これまで苦労をかけた 可愛い妹(Noel)よ
【幸運】(bien chance)…嗚呼…これなら胸を張って 送りだせ……うぐっ!

← 欲に眼が眩んだ鉱山(mine)の管理者(concierge) ←
← 眼の色を変えた鷲鼻の宝石商(commercante) ←
← 我が眼を疑った隻眼の細工職人(artisan) ←
← 廻るよ廻る…死神(Dieu)の回転盤(roulette) →
堅牢に見える倫理の壁にも 時に容易に穴が空く…

【不運】(malchance)…嗚呼…帰らぬ兄を待ってる 嫁げぬ妹
【不運】(malchance)…嗚呼…変らぬ愛を待ってる 冬の夜空……

『もう…Hiverお兄様…』

頬杖…溜め息…人形師の娘…窓辺に佇む≪双児の人形≫──

『はぁ…いつお戻りになるのかしら…?』

鎖された硝子(verre) 優雅に眠る宝石(pierre) 過ぎ去りし日の夢の中
忍び寄る影(ombre) 溶け込む緋の闇(tenebres) 盗賊達は部屋の中
失敗(ヘマ)をすれば刑罰(peine) 命を懸けた任務 狙った獲物(もの)は逃がさない……

「やべぇ…ずらかるぞ!」
「おい!待ってくれよ!!」

白馬に乗らざる王子(prince) 些か乱暴な接吻(baiser)
嗚呼…『彼女』が再び世に解き放たれる……

母なる大地が育んだ奇蹟 世界最大と謳われし貴石
30ctの赤色金剛石(Trente carat, Diamant Rouge.)
所有者を変え渡り歩いた軌跡 特典は予約済みの鬼籍
30ctの『殺戮の女王』(Trente carat, Reine Michele.)

(其処にロマンは在るのかしら…?)
星屑の革紐
星屑の革紐

「こんにちわ、はじめまして!」(Salut, enchantee!)
差し出した手を──
嗚呼…可愛い私のお姫様(etoile) 小さな指で懸命に握り返してくる
あなたの歩む道程が 輝くように『星』(etoile)と……

ある雨の朝…いつものように少女が目を覚ますと…
寝具(ベッド)の横には優しい父親…そして大きな黒い犬が居た…
雨の匂い…くすぐったい頬…どこか懐かしい温もり…
小さな姉と大きな妹…二人と一匹…家族となった特別な朝……

嗚呼…私は星を知らない 遠過ぎる光は届かないから…
嗚呼…僅かな視力でさえも 何れ失うと告げられている…

ごめんなさい…お母さん…この名前…(Excusez-moi... mon mere... ce nom...)
どうしても好きになんてなれないよ…(Je ne peux pas, c'est absolument de m'aimer...)
嗚呼…ごめんなさい……(excusez-moi...)

勇気を出して──
嗚呼…Pleutと屋外(外)へ出たけど 歩く速度がそもそも違うから…
嗚呼…暗闇に沈む世界では ちょっとした段差でも転んでしまう…

ごめんなさい…お父さん…この両眼…(Excusez-moi... mon pere... ces yeux...)
どうしても好きになんてなれないよ…(Je ne peux pas, c'est absolument de m'aimer...)
嗚呼…ごめんなさい……(excusez-moi...)

細い革紐(harnais)じゃ──
心までは繋げないよ…愛犬(Pleut)が傍にいたけど…私は孤独(ひとり)だった……

別々に育った者が…解り合うのは難しい…
ましてや人と犬の間であれば…尚更の事である…
それからの二人は…何をするにも何時も一緒だった…
まるで…空白の時間(とき)を埋めようとするかのように…

姉は甲斐甲斐しく妹の世話を焼き…妹は姉を助けよく従った…
父の不自由な腕の代わりになろうと…何事も懸命に…
其れは…雨水が大地に染む込むようにしなやかに…
根雪の下で春を待つように…小さな花を咲かせるように…

急に吹いた突風(rafale)に手を取られ…革紐(harnais)を離したけど…
もう何も怖くなかった…『見えない絆』(星屑のharnais)で繋がっていたから…

弱い姉だ──
それでも嗚呼…ありがどうね…妹(Pleut)が傍にいたから…
私は何処へだって往けた……
大好きだよ…妹(Pleut)が傍にいたから…私は強くなれた……

星空に抱かれて夢を見た…あなたが産まれてきた朝の追憶(夢)を…
銀色に輝く夢の中…零れる砂が巻き戻る幻想(夢)を…
嗚呼…何の為に遣って来たのか…最期に判って良かった──

忘れないよ…君(母)と歩いた…暗闇(苦しみ)に煌(揺ら)めく世界を…
いつだって…嗚呼…人生(愛)は星屑の…輝(瞬)きの中に在ることを……

祈りの星が降り注ぐ夜 → 黒犬(Pleut)は静かに息を引き取った…
悼みの雨が降り注ぐ朝 → 冷たくなった彼女の腹から取り出されたのは
光を抱いた小さな温もり → 黒銀の毛並みを持つ子犬だった →

──そして≪物語≫(Roman)の翼は地平線を軽々と飛び越えるだろう
やがて懐しくも美しき あの≪荒野≫を駈け廻る為に……

(其処にロマンは在るのかしら…?)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。